神社参拝の作法|二礼二拍手一礼の正しいやり方は?手は何回たたく?

豆知識

神さまにお参りすることを拝礼(はいれい)といいます。
※拝礼:頭をさげ、拝むこと。

拝礼の基本は「二礼二拍手一礼(にれい にはくしゅ いちれい)」です。

基本的なやり方を身に付けると、神さまとの距離が、今まで以上に近くなりますよ!
ご参考にしてください。




神社参拝の作法|二礼二拍手一礼のやり方

基本的なやり方、その意味をご説明します。

1、二礼(にれい):深く2回おじぎをします。
2、二拍手(にはくしゅ):両手を胸の高さまで上げ、手は肩幅に開き2回手を打ち鳴らします。
3、祈り:手を合わせ祈ります。
4、一礼(いちれい):両手をおろし、最後にもう一度、深くおじぎをします。

1、二礼(にれい)について

初めにおじぎ(礼)をするのは、神さまへの敬意と感謝を表しています。
普段の生活でも、感謝を伝えたりする時におじぎをしますね。
それと同じと考えれば、特別なことではないように思います。

神さまの前に進んだら、背筋を伸ばして姿勢を正し、深いおじぎ(礼)を2回繰り返します。
角度は90度ぐらいで行うことが望ましいとされています。
かなりの角度になりますが、気持ちを込めて、深い角度で長めに行うのが大切であると言われています。
2回にも意味があります。
1度目は天にいらっしゃる神さまに。
2度目は大地を守ってくださる神さまに。
という説もあるようです。
神さまに感謝の気持ちを伝えましょうね。

2、二拍手(にはくしゅ)について

二礼を終えて顔を上げたら、胸の前で両手を合わせます。
そこから肩幅を目安に両手を開き、パンパンと2度、手を打ち鳴らします。
神さまに届くよう、いい音を鳴らすことを意識します。

拍手のことを「拍手(かしわで)を打つ」と言います。
手を打ち鳴らす時は、右手と左手がぴたっと合わないように、右手を下にずらします。
これは、右手は神さま、左手は自分と考え、「神さまから一歩下がり敬う」という意味があります。

1回目の拍手はお祓い・お清めの意味があります。
2回目の拍手で、神様に自分が来たことを伝えます。
その後初めて神様へのお祈りを捧げることができると考えられているそうです。

時間としては一瞬の拍手に、多くの意味が込められていることを知ると、大きくいい音で拍手を打ちたくなりますね。



3、祈りについて

 

胸の前で両手を合わせ心を込めて祈ります。

この祈りは、「二礼二拍手一礼」の作法には含まれていないようにも取れます。
ただ、厳格な決まりはないとされていますので、私はこの時にしっかりと感謝を申し上げたほうが良いと考えています。

私は、住所、名前を名乗り、「ご縁があり、お参りさせていただきました」と感謝をしていから、祈るようにしています。

4、一礼(いちれい)について

お祈りが終わったら両手を下ろし、深くおじぎをします
神さまに、「今までの生活の感謝と今日からの生活の祈り」を込めてた締めくくりの儀式となります。

以上が二礼二拍手一礼のやり方です。
それぞれの動作に心を込め、神さまに感謝の気持ちが伝わるように祈りましょうね。



神社参拝の作法|出雲大社、伊勢神宮の拝礼は違いますよ

ほとんどの神社では二礼二拍手一礼の参拝方法が行われていますが、拍手の回数や方法を独自に定めている神社もあります。
島根県の出雲大社、三重県の伊勢神宮の参拝方法もちがいます。

出雲大社の参拝方法:二礼四拍手一礼

出雲大社で行われている通常の参拝方法は「二礼四拍手一礼」です。
四回拍手を打つことで、人と神さまの魂である一霊四魂を表していると言われています。

ちょっと脱線:一霊四魂を簡単にご説明・・・
生まれた時に「直霊(なおひ)」という霊を持ち、「荒魂(あらみたま)」「和魂(にぎみたま)」「幸魂(さぎみたま)」「奇魂(くしみたま)」という四つの魂(みたま)の性格を司っています。

四つの「魂(みたま)」のバランスによって、個々の「性格」というものが生まれる・・・。
というもの。
そして驚くべきことに、この成り立ちは人だけでなく「神さま」も同じだと言われているのです!

・・・難しい話になりますので、また別の機会に詳しく書いてみたいと思います。

その考えから、出雲大社では四という数字は幸せを呼ぶ縁起の良い数字とされています。

出雲大社の参拝方法:二礼八拍手一礼

こちらも出雲大社で行われている参拝方法ですが、5月に行われる例大祭の時に行われる特別な拝礼です。(神職だけが行う拝礼)

八という末広がりの数字は無限を連想させ、無限の拍手と祈りを神さまにささげるという意味を込めて行われています。

伊勢神宮の参拝方法:八度拝八開手

八度拝八開手(はちどはい やひらで)と読みます。

八度の深いお辞儀の後に、八回拍手を打つ伊勢神宮特有の参拝方法です。
八回という数字には「八方に向けて礼をする」という意味が込められています。
この方法は伝統的な礼拝方法で、神職・神主が祭祀などで深い祈りをささげるときに行われてきました。



まとめ

神社参拝の作法、二礼二拍手一礼のやり方をご紹介しました。
感謝を込めておじぎ(礼)することは、普段の生活でも同じですね。
神さまの前では、良い音を鳴らして、けがれをはらい、お参りに来ました!と、神さまに伝え祈りましょう。

この参拝作法は、昭和23年に神社祭式行事作法が改訂され、現在の「二礼二拍手一礼」になったと言われています。
神社によって拝礼方法が違う場合がありますので、気をつけてお参りくださいね。
(お寺の場合は、柏手は打たず一礼合掌が基本となります。)

心静かに祈りましょう。



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