鞍馬寺〈京都〉にある毘沙門天立像は国宝! 霊宝殿へのアクセスは

仏さま

鞍馬寺(くらまでら)は天狗と牛若丸伝説で有名なお寺です。
昔から神聖な場所とされていて、都の北を守るお寺として重要視されていました。
鞍馬寺には国宝の毘沙門天立像がいらっしゃいます。
天部の仏さまの四天王のひとり、鞍馬寺でしか会うことのできない毘沙門天の魅力をご紹介します。



鞍馬寺〈京都〉の毘沙門天立像、鞍馬寺はパワースポット


鞍馬寺(くらまでら)は、鞍馬弘教の総本山です。
京都でも有名で、数々の言い伝えを持つ歴史あるお寺です。

宝亀元年(770)に奈良の唐招提寺(とうしょうだいじ)を建立した鑑真和上(がんじんわじょう)の弟子である鑑禎上人(がんちょうしょうにん)が、この地に毘沙門天像をまつったのが鞍馬寺のはじまりとされています。
鞍馬寺は平安京という新しい都の北を守る役割を果たすことになりました。
そのことにより、国と人々を守る毘沙門天信仰の本拠地として、あがめられるようになります。

歴史上に名高い源義経が、牛若丸として幼少時代を過ごした地として知られています。
ここで天狗と出会い、武術などを教わったとされています。
天狗が住むパワースポットとして、多くの方が参拝に来られます。

宇宙のエネルギーが集まる「金剛床」
本殿である金堂では、千手観音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊が祀られています。
御本尊自体は普段は拝観することはできず、60年に1度、丙寅の年に開扉されます。
本殿金堂の目の前にあるのが、関西一のパワースポットともいわれる金剛床(こんごうしょう)の六芒星(ろくぼうせい)。
中心には目立つように三角形が配置されています。
その三角形の上にたち、両手を広げ空を仰ぐとエネルギーをもらえるので、やってみる価値ありです!

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鞍馬寺〈京都〉にある毘沙門天立像は国宝

国宝 毘沙門天立像
像高 約175.7㎝
平安時代

鞍馬寺は毘沙門天が祀られたことで始まったお寺ですが、なぜ毘沙門天を祀ったのか?
それは鞍馬寺の場所が、平安京の北に位置するからです。

毘沙門天は仏教の四天王の一人で、東西南北 四つの方角のうち、北方を守護する武神です。
四天王の一人として祀られるときは「多聞天(たもんてん)」と呼ばれていますが、一人だけで祀られる時は「毘沙門天(びしゃもんてん)」と呼ばれます。

他の四天王が一人で祀られることはあまりありませんので、おそらく毘沙門天が四天王のなかで最強だと思われます。

風水では、北東は鬼門と呼ばれ、邪気が侵入する方角とされています。
平安京の北方に最強の四天王のひとり、毘沙門天に見守っていただこう、ということですね。

右手に鉢(ほこ)を持ち、左手を目の上にかざして、平安京をじっと監視しているかのような姿は、いかにも頼もしく守護神にふさわしいお姿です。
平安京は無事か、見守っているということなんですね~。
の字に結んだ口元など、顔の表情にも注目してみてください。
厳しく怖い顔をしているが、じっくり見ているうちに、どこかおっとりとした雰囲気も伝わってきますよ。

左手をかざしている毘沙門天は鞍馬寺独特のものです。
一般的な毘沙門天といえば、左手には仏舎利を納めた宝塔、右手には先が三つに分かれた三叉戟(さんさげき)という武器または宝棒を持つ仏像が多いです。

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鞍馬寺〈京都〉にある毘沙門天立像は霊宝殿で会えます

鞍馬寺オリジナルの毘沙門天は霊宝殿で会うことができます。
鞍馬寺霊宝殿には平安時代後期作で、かつて本尊として祀られていた毘沙門天が安置されています。(現在の本尊の毘沙門天は秘仏として公開されていません)

国宝 毘沙門天三尊像(びしゃもんてんさんそんぞう)
毘沙門天像は霊宝殿に安置されています。
両脇に
吉祥天(きっしょうてん)
善膩師童子(ぜんにしどうじ)

吉祥天は毘沙門天の奥さんで、童子はその子供です。
三尊像としては最も古く、三体とも国宝に指定されています。

霊宝殿には他にも立派な毘沙門天が四体あります。
「兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)」
残りの三体の毘沙門天は、右手に戟を持ち、左手を腰に当てたお姿をしています。
「鞍馬様(くらまよう)」と呼ばれています。

三体とも作られた時代が違うのですが、とても立派な仏像です。
本物を見る価値ありのイケメン(イケ仏)です。

このように、鞍馬寺では色々な毘沙門天を見ることができるのですが、これはその時代その時代での信仰の流行によるものと言われています。

毘沙門天信仰の初期は奈良時代、四天王として始まりました。
それから平安時代初期になると、中国(唐)で「兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)」という形で、四天王から独立した毘沙門天が大流行します。
日本は唐の文化を積極的に取り入れようとしていたので、この形の毘沙門天が造られるようになりました。

四天王というユニットの中で最強といわれた多聞天(たもんてん)が、「毘沙門天」という名でソロデビューを果たしたわけですね!

奈良 東大寺の四天王は

 



鞍馬寺へのアクセス

京都駅から直接行ける電車やバスはありません。

公共交通機関で行く場合
京阪電車の「出町柳駅」か、地下鉄烏丸線「国際会館駅」まで行って、そこで乗り換えます。
詳しい乗り換え方法は、鞍馬寺 公式サイトのアクセス案内をご覧ください。

鞍馬寺の基本情報
【住所】京都市左京区鞍馬本町1074番地
【愛山費】300円
【拝観時間】9:00~16:30
【アクセス】「鞍馬駅」より徒歩30分 ケーブルカーも出ているので子供連れも安心です。
【駐車場】専用駐車場はありません。電車がおススメです。



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