泉涌寺〈京都〉のみどころは?御朱印も豊富な天皇の菩提寺アクセスも

お寺

京都市東山区にある泉涌寺(せんにゅうじ)は、古くから皇室と関わりが深く、「御寺(みてら)」と呼ばれる真言宗泉涌寺派の総本山です。
山の中にたたずむ、落ち着いた雰囲気のスポットです。
泉涌寺の見どころや、御朱印、アクセス方法などをご紹介します。



泉涌寺〈京都〉見どころ、まずは読み方から

「御寺 泉涌寺」
読み方は「みてら せんにゅうじ」
泉涌寺(せんにゅうじ)という名前、どう読んだらいいかわかりませんでした。
「涌」という文字が難しいですよね!
「わく」と読みたいところ・・・。
この漢字の意味は湧く、水が湧き出るという意味です。

天皇家の菩提寺として知られる泉涌寺。
創建には諸説ありますが、現在のようになったのは、建保6年(1218)南宋から帰国したばかりの月輪大師・俊芿(がちりんだいし・しゅんじょう)の働きによるものです。
お堂を建立していた時に霊泉が湧いたため、寺の名前を泉涌寺に改めたということです。
今から800年ほど前のことですが、この泉は今も枯れることなく湧き続けています。
歴史を感じますね。
泉は水屋形の中にあり、その周辺は、たくさんの木が囲まれており、紅葉スポットとしても有名です。

水屋形の横に清少納言の歌碑があり、「夜をこめて鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ」の歌が刻まれています。



泉涌寺〈京都〉見どころ、三世仏が安置されている仏殿


普通、寺は山の上に建てられますが、この泉涌寺は大門をくぐって下った所に本堂があります。
『下り参道』と呼ばれ大変珍しい作りになっています。

大門から入って正面に建っているのは、重要文化財に指定されている仏殿です。
1668年(寛文8年)に徳川家綱によって再建されたもので禅宗様式となっています。

過去・現在・未来をあらわす三世仏
ひときわ目を引く大きな建物の仏殿には運慶が作った釈迦仏、阿弥陀仏、弥勒仏の三世仏が安置されています。

三世仏
・釈迦如来坐像
・阿弥陀如来坐像
・弥勒如来坐像

三世仏とは、三世(過去・現在・未来)にわたって現れる仏の総称です。
泉涌寺の場合は、仏殿の本尊として三世仏がまつられています。

中央に釈迦如来、すでに涅槃に入っているため過去仏です。
向かって左側に阿弥陀如来で、現在仏です。
向かって右側は弥勒如来。お釈迦さまが入滅後、56億年後に釈迦の次に仏陀になるという未来仏。

如来についてはこちら

泉涌寺〈京都〉の見どころ、天皇家の菩提寺

泉涌寺は歴代の天皇とのつながりが深く「御寺(みてら)」と呼ばれ、広い境内全体が気品を感じる雰囲気に満ちています。
南北朝時代から当時の朝廷から信頼が厚く、泉涌寺を天皇家の御願寺として定め、天皇の菩提寺となり厚い信仰をあつめていました。
江戸時代には、天皇など皇室の葬儀も泉涌寺で行なわれていたそうです。

泉涌寺の境内で一番奥にあり、長い塀を廻らし中央に唐門を構える月輪陵(つきのわのみさぎ)には四条天皇、後水尾天皇、後光明天皇などが葬られています。

御寺 泉涌寺には現在でも皇族の休憩所として使われている御座所があります。
御座所には小さな庭園があり、四季折々の景色を見ることができます。



泉涌寺〈京都〉見どころ、本坊の紅葉は素晴らしい

本坊は皇族が参拝した際に使用される場所のことです。
本坊の中には、御座所と海会堂があります。
御座所は、皇族が歴代天皇陵を参拝した際に休息をとられるための場所。
部屋は6つに分かれていますが、その中でも一段高くなっている玉座の間は、天皇皇后が使用される部屋となっています。

紅葉が美しい御座所庭園
御座所にある庭園では、四季折々の景色を楽しむことができます。
特に秋に見られる紅葉が綺麗。落ち着いた雰囲気の穴場スポットです。
赤、黄色、オレンジ。様々な色に彩られた紅葉を縁側に座ってユッタリ楽しめますよ~。
あぁ、キレイ。と思わず口に出ると同時に、日本人に生まれてよかった~と、思ってしまいました。

泉涌寺の拝観料は大門右手にある受付で納めますが、本坊を拝観するためには本坊入口で特別拝観料を納めることになります。
貴重なものを見ることができるので、泉涌寺を訪れた際にはぜひ本坊も拝観してみてくださいね。
紅葉は本当にお勧めです。

泉涌寺の見どころ、御朱印は6種類


泉涌寺でいただける御朱印は、
「泉涌寺霊明殿」
「真言宗十八本山霊明殿」
「善能寺」
「楊貴妃観音」
「七福神」
「弥勒菩薩」の6種類。
「善能寺」と「楊貴妃観音」は、洛陽三十三所観音霊場札所の御朱印です。

霊明殿の御朱印
泉涌寺の「霊明殿」の御朱印はお寺の代表的な御朱印ですので、1体だけ頂きたい方は、コチラをお願いするといいですね。

時間:9:00~16:30
場所:本坊入口の寺務所



泉涌寺〈京都〉へのアクセス

【住所】
〒605-0977
京都府京都市東山区泉涌寺山内町27

【電話】
075-561-1551

【参拝時間】
9:00~16:30
(但し、12月1日~2月末日までは16:00まで)

【参拝料金】
伽藍拝観¥500(中学生以下は小人料金¥300)
特別拝観¥300(小学生以下は同伴者がいる場合は無料)

【交通】
電車・バスでのアクセス
泉涌寺は、JR奈良線・京阪本線東福寺駅より徒歩20分のところにあります。
京都市バスの泉涌寺道停留所も歩いて15分のところにあるので、バスを利用するのも良いでしょう。泉涌寺までの道は上り坂になっているので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。

車でのアクセス
車で訪れる場合は大門前に無料の専用駐車場(30台)があります。
阪神高速道路8号京都線鴨川西出入口より約10分。
また、名神高速道路京都南ICより約20分、京都東ICより約25分で到着します。

まとめ

泉涌寺の見どころや、御朱印、アクセス方法などをご紹介しました。
2021年10月、11月NHK趣味どきっ! アイドルと旅する仏像の世界(第4回)で楊貴妃観音、三世仏が紹介されています。要チェックです。
映画のロケにも使われているようなので、どんな映画になるのか、今から楽しみです。

楊貴妃観音については



コメント

タイトルとURLをコピーしました