神社参拝の作法|手水|手を洗う意味やり方は? SNS映えの花手水

豆知識

神社やお寺に行ったら、お参りする前に手を洗いますよね。
神さまや仏さまに失礼のないように、「手を合わせる手をきれいに洗う」と、洗っていますが、神社お寺を参拝する時にいつも疑問に思っていました・・・。

どんな意味があるのかな?
正しいやり方はあるのかな?
などなど・・・。

実はただ手を洗うだけではなく、心身の‟けがれを祓う”大切なものなんです。
正しい作法を知ると、神さまにお参りする時の距離もぐっと近くなりますよ。

お参り前の手洗いの大事に加え、最近SNSで話題の「花手水」、コロナ禍で手を洗えない時の対応についてもご紹介します。



神社参拝の作法|手水(てみず・ちょうず)とは?

神社に行ったらお参りをする前に手を洗います。
正しくは「手水」
てみず、 ちょうず とも呼ばれます。
手水とは、神社の鳥居をくぐってすぐにある「手水舎(てみずや・ちょうずや)」で、参拝の前に手を洗うことをいいます。

「手水舎(てみずや)」の水を使って手と口をすすぐことは、神社を参拝する前に、心身を清めて神さまにご挨拶をする準備のようです。
昔から、水は罪やけがれを洗い流すものと考えられていて、神社の境内に入る前には、自然の川や湧水で身を清めていたそうです。

また、「手水」は手や口を洗うだけでなく、「禊(みそぎ)」をシンプルにしたものだとも言われています。

禊(みそぎ)とは
禊(みそぎ)は、罪や穢れを落とし自らを清らかにすることを目的とした、神道における水浴行為である。不浄を取り除く行為である祓(はらえ)の一種とされる。
神事の前における行として、一般参拝者が手水で清めることも禊の一種であるとされる。
(wikipedia.より一部引用)

白装束に身を包み、木の桶で水をくんで自分の身体にかける行事をテレビなどで見たことがありませんか?
それが禊(みそぎ)です。
神職の方は大変な思いをして、神さまに仕えてくださっているのですね。
あらめて感謝しなくては!

普段の生活のなかでも、手を洗い口をすすぐことをしています。
「身体を清潔にする」ということですね。

「清」は、清める。
「潔」は、汚れがなくて清らか。人の心情・行為に不純なものがない。

「清潔」という言葉も深い意味がありますね。

神さまにお参りする前には、身体や心の汚れや不純なものを取り去ることが大事!
手水は、私たちを清めてくれるパワーのある水であることが、漢字の意味から理解でしますね。

神社によっては、龍の口から水が流れ出る手水舎を見ることがありますね。
龍は水を司る神さまと言われていることが由来とされているようです。
また龍以外に、ウサギや亀のモチーフが使われていることもあるそうです。私は見たことがありませんが、神社の特色や意味を知ることができるようです。
珍しい手水舎があったら是非、神社の由来などを調べてみてくださいね。



神社参拝の作法|手水のやり方をご説明

手水舎で行う、手水のやり方をご紹介しますね。

まずは準備
心を落ち着かせましょう。
心身を清めることが、手水の主な目的です。
そのためには、心の平静を保つことが大切です。
手水舎に着いたら手水の前に心を落ち着かせ、軽く一礼をします。

手水舎には柄杓(ひしゃく)が準備されています。
右手でもって水をくみます。
注意することは、水をくむのは1回だけです。
初めにくんだ水で全ての手順を行いますので、途中で使い切らないようにしてくださいね。

1、左手を清めます
右手で柄杓を持ち水をくみます。
そのまま左手に水をかけて清めます。

2、右手を清めます
柄杓を左手に持ち替えて、右手に水をかけて清めます。

3、口を清めます
再び柄杓を右手に持って、左手のひらを少し丸めて水を溜め、口をすすぎます。
柄杓に口をつけたり、水を飲むのはNGです。

4、再び左手を清めます
口をすすいだ左手をもう一度、清めます。

5、柄杓の持ち手を清めます
使用した柄杓の柄を清めます。
両手で柄杓の柄の端を持ちます。
柄杓をゆっくりと立てながら、柄杓の中に残っていた水を持ち手部分に流し清めます。
清め終わったら柄杓を元の場所に戻し、軽く一礼をしてから離れます。

<手水舎でのマナーと注意点>
柄杓に直接口をつけるのはマナー違反です。
衛生的にも良くないので、必ず手に水を注いで口を清めてください。
手水は排水溝や、水盤の外側に出すようにしましょう。
「ハンカチNG」とされていない限りは、手を拭きましょう。
手水を終えたら、髪や顔など余計な部分を触らないようにすることも大切です。



神社参拝の作法|手水、コロナ禍でも大丈夫?

神社やお寺をお参りする時に気をつけたいのが、新型コロナウイルスの感染予防ですね。
古くから伝わる参拝の作法も、感染を拡大させないための対策として、手水舎の使用を控える神社やお寺が多くなってきました。

<手水舎が使用できない場合>
神さまや仏さまも、コロナ禍を案じてくださっていますので、そのままお参りしても大丈夫だと思います。
ただ、工夫次第で清められる方法がありますので、参考にしてください。

1、ウェットティッシュで手を拭く
2、ペットボトルや水筒に入っている水を利用する
(周囲の迷惑にならない場所で)
3、境内の草木、花についている露で清める「花手水」
(「花手水」は、あとで詳しくご紹介します。)

柔軟な方法でお参りの前に清めて頂けると良いと思います。



神社参拝の作法|花手水とは?

昔からの花手水
はなてみず、はなちょうず案と言われる古くから伝わる習慣です。
花手水は、昔、手水舎や井戸が手軽に利用できなかった頃、神社やお寺の境内に育つ、お花や草木についた朝露を身に着けて身体を清めてからお参りする習慣があったそうです。

自然と共に生活してきた智恵、素敵ですね。

現在の花手水
全国の神社やお寺では、参拝者に少しでも和んでもらおうと、手水舎や手水鉢を色とりどりの花で飾る「花手水」が広がっています。

最近は、コロナ禍で手水舎の使用を控える神社やお寺が多くなってきますので、花手水の意味が少し意味が違ってきているようですが、これも素敵な取り組みですね。

<花手水の元祖は、京都楊谷寺(柳谷観音)さん>
現在、全国的に広がっている花手水は、もともとは京都楊谷寺(柳谷観音)さんが、手水鉢などに花を添えたのがはじまりと言われています。
楊谷寺はあじさいや紅葉の名所でもあり、「歴史と四季を感じられる聖地にしたい」「不安な現代にご利益と共に五感を通じて心に平安を」との思いから、2015年頃から手水鉢などに定期的に、花やもみじを添えるようにされているそうです。
その美しさがSNSなどで話題になり、今では花手水というと、花を浮かべた手水鉢を指すことがすっかり定着し、SNS映えする写真が撮れるとあって、全国的に話題になっています。

「不安な現代にご利益と共に五感を通じて心に平安を」
コロナ禍で不安な今、花や草木の自然の力に癒しや平和を求めたくなりますね。
参拝の作法が制約されても、柔軟に受け入れてくださる神さまや仏さまに感謝し、祈りを深めていきたいですね。



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